Webマーケティングの施策としてメールを活用している方は多いと思いますが、メールが届かなかったり、開封率が低いことで悩んでいませんか?
また近年はLINE公式アカウントなどのSNSが普及していますが、メールは古くからあるツールのため、有効活用したいと考える人も多いと思います。
そこでは今回はメールマーケティングの概要と、メールの開封率を上げる方法、意外と見落としがちなポイント、さらにこれからの時代に大事な考え方についてまとめました。
企業や個人の方で、メールマーケティングにこれから取り組む方、開封率が上がらずに困っている方の参考になればと思います。
1. メールマーケティングの種類
メールを使ったマーケティングの種類は主に4つあります。
下記のように、配信対象者や配信内容によって使い分けられています。
(1)一斉型
登録者全員に、同じ内容のメールを一斉に送る手法です。
例えば長期休業のお知らせなど、全員に周知する必要のあるときには一斉に送ります。
(2)ターゲティング
例えば男性向けの新商品は男性だけ、女性向けの商品は女性だけに送るなど、ターゲットを絞ってメールを送る手法です。
また、過去に一度も購入履歴がないユーザーには初回購入キャンペーンメールを送って購入を促すといったように、ユーザーの行動内容に応じて変化させる方法もよく用いられます。
(3)ステップ型
一度に送ると膨大な量のコンテンツになるようなとき、複数回に分けて、順序立ててユーザーに読んで欲しいような場合に用いられます。
(4)シナリオ型
メール内のリンクAをクリックしたユーザーにはXのメールを、BをクリックしたユーザーにはYのメールをといったように、ユーザーの状況や行動に応じて、あらかじめ用意したメールを自動配信する方法です。
2. メールマーケティングの指標
メールマーケティングにはいろいろな指標があります。
メール送信サービスやアクセス解析ツールによって差異はありますが、一般的にはこういった指標が用いられます。
3. メールマーケティングの重要性
LINE公式アカウント、FacebookなどSNSによるコミュニケーションが増える中で、メールはまだまだマーケティング手法として重要だと考えています。
例えばこちらの記事にあるように、昨今の世界情勢を背景に在宅ワークや外出自粛をする人が増え、オンラインでのコミュニケーションの機会が増えたことをきっかけに、メールの開封率が上昇傾向にある企業もあるようです。
参考URL:https://markezine.jp/article/detail/33640
メールは古くから存在するツールということで使い慣れていますし、送信側の企業としてもLINEやアプリなど比較的新しい手法に比べて取り組みやすいため、根強く利用されています。
また、WebメディアやWebサービスに登録するとき、メールアドレスがそのままIDになるケースも多いですよね。
こういった点からもメールマーケティングの重要性は高いといえます。
4. 開封率を上げるための施策
メールの開封率を上げるためには様々な施策がありますが、基本的なものとしてここではタイトルやコンテンツの工夫について解説します。
4-1. タイトルをキャッチーにする
近年は情報が多すぎるため、膨大な情報の中から選んでもらう必要があります。
従来のテレビや雑誌、新聞、そしてメール以外にもスマホのニュースアプリなども情報源として利用している人は多いですよね。
その中から自社のメールを読んでもらうために、タイトルの工夫が重要。
さらにたくさんのメールを日々受信しているユーザーもいますので、目を引く工夫をしないと開いてもらえません。
期間限定のキャンペーン、ターゲットを絞って「自分事」と思わせるようなキャッチコピーなど、様々な施策を検討してみましょう。
4-2. コンテンツの質を高める
Webサイトやブログと同様、メールについてもコンテンツの質は大事ですよね。
自社の新製品や活動を広く知らせることも大切ですが、それ以上にユーザーが興味のあるコンテンツが何なのかを常に把握しておくことが必要です。
そのためには例えば、ユーザーと積極的なコミュニケーションを取ったり、アンケートでユーザーの興味関心について調査するといった活動が鍵になります。
またメールからWebサイトへ誘導したいとき、メールの頻度やリンクの数を増やすという方法がありますが、その分、コンテンツの質が分散されてしまっては本末転倒。
質と量を兼ね備えるための調査、準備には注力すべきでしょう。
5. 見落としがちなポイント
開封率の定義は、開封された数/(配信数-未到達数)×100です。
ポイントは、母数がメール到達数であるということ。
つまりメールが相手に届かなければ、開封するしない以前の問題。
しかし、意外とメールが届かなくてもそのままにしてしまうケースがあります。
そこで、メールが届かない状況を回避するために見るべきポイントを解説します。
5-1. 暗号化技術のバージョンが古い
自社のメールサーバーで使われている暗号化技術のバージョンが古い場合、サーバーの信頼性が下がって、相手にメールが届かなくなる原因になることがあります。
もしWebサーバーやメールサーバーを契約してから長期間が経過している場合、メールの暗号化技術も古いバージョンである可能性が高く、相手には迷惑メールとして振り分けられているかもしれません。
例えばTLS(暗号化技術)のバージョンが1.2は2008年にリリースされていますが、もしその頃に契約したサーバーであれば、メール不達数に影響している可能性もあります。
もしメール不達数が多い場合は、自社で利用しているサーバーのTLS/SSLバージョンを確認しましょう。
メールがユーザーに届かなかったり、何度も迷惑メールとして扱われると、送信側(自分)のサーバーの信頼度(レピュテーション)が下がってしまい、不達率やスパム率に影響を与えることになるのですね。
場合によってはメールサーバーが弾くケースも。
そうなるとユーザーに届かないという状況になるので注意が必要です。
5-2. 配信リストの質が悪い
定期的に配信リストの整備することをおすすめします。
整備とは、メールアドレスが存在しない、何度送ってもエラーになる、過去一度も開封されていないユーザーをリストから削除する作業です。
メール送信後にエラーが返ってくることが多いと、送信側のドメインの信頼度が落ちると言われています。
仮に配信数が1万単位になると、整備も大変です。
6. これからのメールマーケティングで意識するポイント
一般的なメールマーケティングでは、タイトルやコンテンツの工夫をすることが従来の方法でした。
しかしコロナウイルス感染症蔓延に伴う社会の変化によって、メールマーケティングを行うときに意識すべきポイントも変化しています。
6-1. Withコロナによって閲覧時間が変化
メールの閲覧時間はこれまで通勤時間がピークと言われていました。
しかしコロナウイルスの感染拡大を機にテレワークが増えて、いつでも見られる環境になったため、閲覧する時間帯が分散してきているようです。
顧客の属性によって、メールを送る時間の見直しが必要かもしれません。
6-2. Afterコロナを見据えたファンの維持活動が重要
いま経営が厳しい状況にある企業はたくさんありますが、Afterコロナを見据えてファンが離れていかない活動も重要になります。
特にBtoCの企業はいま来客数が激減してしまっていると思いますが、状況が落ち着いてまた来客してもらうために、ファンとの関係を維持する活動に注力している企業があります。
例えばエンタメ業界は、無料でライブ配信をしているケースはご存知のことかと思います。
また「リベンジ消費」という言葉もあるように、いまはみんな我慢して外出も外食も控えている状況ですが、今後落ち着いたときに一気に消費活動が爆発する可能性はありますよね。
最後に|メールマーケティングの重要性を見直そう
今回はメールマーケティングの重要性と、不達率の改善や開封率向上の基本的な施策、さらに今後の取り組みとして意識すべきポイントをご紹介しました。
SNSの普及でメールの使用頻度は減っているとは思いますが、企業の営業活動としてはまだまだポテンシャルはあるはずです。
メールマーケティングの取り組みを見直してみてください。
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