自宅撮影で報酬20万?個人情報を売るビジネスと個人情報を守るために気をつけること

撮影Webマーケティング

個人情報を売ることが当たり前の時代が来るかもしれません。
情報漏洩が起きて損害を被らないために、どんなことを意識すべきなのか?
まとめてみました。

この記事の内容

1.PROJECT EXOGRAPHとは?
2.「個人情報を売るビジネス」のメリットとデメリット
3.個人情報を守るために気をつけること

個人情報を売るビジネス PROJECT EXOGRAPHとは?

自宅を1ヶ月間撮影した映像を提供すれば月に20万円もらえるという実験

 

最近話題の「PROJECT EXOGRAPH」というプロジェクトをご存知でしょうか?
個人の自宅での生活を1ヶ月間撮影し提供する代わりに、報酬として20万円が支払われるというものです。

これはSHIBUYA QWS主催のプロジェクトの一つで、その背景の一つとして

SNSや検索エンジンなどの無料サービスと引き換えにデータを引き渡すモデルとは違い、公明正大に「データを売って金にする」という趣旨に同意をしている個人のみが利用する状況で、「一般の人」や「有識者」が「倫理感」をどう解釈するのか

https://shibuya-qws.com/project/exograph

と、QWSのサイトに書かれています。

その他にも

・納税や労働以外に「生き様のデータ」を提供することで社会に貢献し社会保障を受けるという選択肢がある方が有意義
・人類全体での個人データや生き様といったデータ的リソースの共有・全体最適化のHuman3.0に移行していく中で、現段階でそのコンセプトの在り方を試行錯誤するのは人類にとって価値のあること

https://shibuya-qws.com/project/exograph

といった実施の背景があるそうです。

いわゆる社会実験のような位置付けだと思いますが、今後、「公明正大に」個人情報を売って生計を立てていくことが、もしかしたら当たり前の時代になるのかもしれませんね。

実験は11月25日〜12月25日の1ヶ月間、実施される予定で、すでに募集は終了。
11月11日時点で、”419人(10/27~11/10、男性:330人、女性89人)”の応募があったそうです。

プロジェクトの進捗状況は、こちらで随時公開されています。

資本主義の次を模索する社会実験Exographについて|遠野宏季(Hiroki Enno)|note
20XX年の全員が働かなくてもいい時代に、働いていない人が税金の代わりに公共の福祉のために納めるものはその人の生き様全てのデータ。組織はそのデータを運用した利益で社会を回すのである。 2019年、このプロジェクトでは最低限生きるのに困らない金額である月額20万円を人々に提供する代わりに、その私生活データを全て収集してそ...

多くの人が気にするであろう、プライバシーの問題などは下記にも掲載されています。
撮影したデータにはマスクをかけて、匿名の状態で調査などに利用されるそうです。

PROJECT EXOGRAPH
20万円で生活すべてのデータを売り買いできるか

その他の質問については、Googleドキュメントで共有されていましたので、気になる方は見てみてください。

「個人情報を売るビジネス」のメリットとデメリット

 

Photo by rupixen.com on Unsplash
Photo by rupixen.com on Unsplash

特定の個人を識別できる情報や、個人の私生活が明らかになる記録などを、本人の了解を得ず、ひそかに売買すること。

コトバンク

「個人情報ビジネス」という言葉はすでにありましたが、コトバンクさんの定義では「ひそかに売買すること」とありますね。

「PROJECT EXOGRAPH」の場合は「公明正大に」とあります。
つまり「ひそかに」ではなく、個人が意識的に個人情報を提供して、その対価として報酬をもらうビジネスが、今後、日常になる時代が来るかもしれないということ。

今までは、個人が意識している・いないに関わらず個人情報を企業に提供して無料のサービスを受けていましたが、これからは、企業がマーケティング活動を行うために個人情報を「公に買う」ことが実現するかもしれない。
その可能性を測ろうというのが、このプロジェクトの主旨の一つのようですね。

もし本当にそういう時代が来るとすれば、僕たち消費者は個人情報を売買するビジネスについて、メリットとデメリットをしっかりと把握しておかなければならないと思います。

メリット

「PROJECT EXOGRAPH」について、僕も最初に知った時は
「え?応募する人なんているの?」
と思いましたが、400人以上も参加者がいるようです。

でもよくよく考えれば、EXOGRAPHの実施の背景にもあるように、すでに僕たちは自分の属性や趣味嗜好の情報を無料で提供する代わりに、便利なサービスを受けています。

特に意識していないという方も多いと思いますが、Facebookで自分の興味のある内容の広告が表示されています。その広告をクリックして、実際にサービスを利用した方もいるのではないでしょうか?

他にも例えば

  • Amazonで購入した履歴に応じてオススメ商品が表示される
  • 「レシートがお金に変わるアプリ」といったサービス
  • ある企業のサイトを訪問した後、別のサイトでその企業の広告が表示される

などなど、挙げればきりがないほど、すでに僕たちの生活に溶け込んでいますよね。個人の特定まではしないと思いますが、そういった情報は企業のマーケティング活動に使われているのが現状です。

というより、個人にフォーカスしないと売れない・企業が差別化できなくなっているという流れがあるので、個人情報を収集して活用するのはとても合理的なわけですね。

消費者側としても、個人の情報(特定されないにしても)を提供していて、
巡り巡って僕たちの生活の役に立っているというのがメリットと言えます。

デメリット

便利なサービスを受けている一方で、個人情報を提供することのデメリットもあります。

  • 情報漏洩の恐れがある
  • WebサイトやSNSで何度も同じような広告が表示される
  • 突然、全く知らないところから怪しいメールが送られてくる

その他、総務省のサイトにも「個人情報の公開の危険性」について書かれています。

個人情報の公開の危険性 |一般利用者の対策|国民のための情報セキュリティサイト

情報漏洩のリスクは、大企業だからと言って安心とは言えないですよね。
過去の報道を見ていても「100%安全」ということはないと考えた方が良いと思います。

例えばクレジットカード情報が漏洩した場合。
個人はもちろん、企業側も大きな痛手になってしまいます。
企業も万全の対策を打っているはずなのに、誰も気付かないような穴から漏れてしまう可能性は十分にあります。

僕自身、過去にクレジットカードを不正利用されたことがありました。
ただその時は、利用通知が来た時点で身に覚えがなかったので、すぐにストップしたので、損害はなかったです。

ただ、僕たちは自らの意思で個人情報を提供している面もあるので(どんな風に使われているか知っている/知らないに関わらず)便利なサービスを受けられるというメリットも享受しつつ、リスクもしっかり把握して、うまく付き合っていくことが重要ですね。

個人情報を守るために気を付けるべきポイントとは?

 

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Photo by Icons8 Team on Unsplash

個人として気をつけること

上述したように、すでに生活に溶け込んでしまっているので「知らなかった」という方も少なくないのでは?
でも銀行やクレジットカードの情報漏洩など、「知らなかった」では済まないケースもあります。

そこで、Web上のサービスやアプリをうまく活用しながらも、自分の情報を守る行動が大切になってくるわけですね。

・むやみに公開しない
個人情報を提供する必要がある時、本当にそのサービスを利用しなければいけないのか?一度立ち止まってみるのも重要かもしれません。

・Web上のサービス登録時は、信頼できるかどうかをしっかり調べる
某コンビニの電子決済サービスのように、大手だからと言って安全・安心かは分からないですよね。登録する時に「個人情報を提供している」意識を持っておくことが重要です。

・個人情報が使われる目的をしっかり確認する
登録フォームのページなどに、「個人情報収集の目的」といった主旨の内容が書かれているはず。本来のサービス利用の目的以外に使われるかどうか、しっかり確認しましょう。

・パスワードを複雑にする
銀行講座やクレジットカードの番号はもちろん、個人が特定できる名前、住所などを入力してユーザー登録するサービスもたくさんあります。パスワードはできるだけ複雑にしましょう。簡単に推測できる文字はNG。

・二段階認証を設定する
ログイン時、パスワードを2回入力したり、それとは別に自分のスマホでの操作を必要とする機能で、セキュリティを高める仕組みです。

・指紋や静脈など生体認証にする
家計簿アプリなどに搭載されるケースも増えています。パスワードだらけの時代なので、生体認証は今後主流になっていくと思われます。

様々な方法がありますが、「自分は個人情報を提供している」という意識を持った上で、便利なサービスを利用していきたいですね。

Web業界人として気をつけること

僕たちのようなブロガーをはじめ、Web業界に携わる者は特に、個人情報の取り扱いには厳重な注意が必要です。
Web解析も、ある意味で個人情報には深く関わっていますよね。

例えば、アクセス解析ツールやMAツールを使って、サイトの訪問者の動きを把握して営業活動に繋げることがWebマーケティングの役割ですが、電話での問い合わせのタイミングと、アクセス解析データを組み合わせれば、どこの企業かだけでなく「誰か」まで特定できる場合もあるようです。

預かっている個人情報を守るため、気をつけたいこととしては

  • 収集する以前に、本当にその情報が必要なのか検討する
  • 法令遵守を徹底する
  • 漏洩のリスクがないか、定期的にチェックする
  • 収集目的の範囲を越えていないかを随時確認する

僕の経験上、こういったものが挙げられると思います。

余談ですが、つい先日、僕は「ウェブ解析士」の試験に合格しました。
その公式テキストにも書かれていましたが、ウェブ解析士の心構えとして個人情報保護法などの各種法律を遵守するのは大前提、そのうえで

ウェブ解析士としては・・・(中略)ユーザーのプライバシーの尊重や、たとえ法律やポリシーに違反していないとしても、ウェブサイト上でユーザー本人の望まない誘導を行わないといったことにも気を配る必要があります。

ウェブ解析士認定試験公式テキスト2019

と記載されています。

Web解析士だけではなくWeb業界人(Webという技術をビジネスとして扱う職)、もっと言えばビジネスに関わる人は少なからず「個人情報」を扱うことが多いはずです。

気づかない内に情報漏洩に加担してしまっていた、ということが無いように、細心の注意を払っておきたいですね。

まとめ

 

Photo by Dayne Topkin on Unsplash
Photo by Dayne Topkin on Unsplash
  • PROJECT EXOGRAPHとは?
  • 「個人情報を売るビジネス」のメリットとデメリット
  • 個人/Web業界人として気をつけること

この3点について書いてきました。

個人情報はすでに僕たちの生活に溶け込む形で活用されていること、僕たち自身も自らの意思で個人情報を提供していることを、改めて認識しておく必要があります。

その個人情報が、うまく利用されれば良いのですが、不正に利用されてしまうケースがあることも事実。

消費者側としては、リスクを知った上で「本当に個人情報を提供して良いのか?」と考え、自分で個人情報を守る策をしっかり講じることが大切だと考えます。

個人情報を収集する企業やWeb業界人としては「本当にその情報が必要なのか?」「個人情報収集目的の範囲を超えていないか?」を適宜振り返る。

こちらはしっかり意識していても、相手の不手際で損害を被ることだってありますよね。
個人情報を提供するリスクを知って、万一の時も対処できる心構えや準備も大事です。

それぞれの立場で、正しい知識を持って、しっかりと意識しておくことが重要なんですね。

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